たいてい全部ただの日。

雨の日もとか風の日もとかいちいち言わないブログ。

腰が痛い

今年に入ってから立て続けにぎっくり腰を発症していたのだが、その超特大のやつに先週月曜日から苦しめられている。

レントゲンを撮ってみたところ椎骨の一部に変形や狭窄が見られるものの、ヘルニアまでには至っていない様子。

なので痛み止めと貼り薬を断続的に投入し、胴体をコルセットでしっかり押さえて耐え忍ぶしかないのだ。

厳しかったゴールデンウィーク進行を乗り越えてようやく6月号の校了を迎えるのが明日月曜日。その週末には自分へのご褒美(フェス)が待っているはずなのだが、行けるのか!?俺!?

 

それにしても、やはり身体の芯というものはこうして患ってみるとその大切さが身にしみて感じるものだ。腰が痛ければ気の利いたセリフの一つも書けやしない。

身体のあちこちにガタが来るのも歳のせいと言ってしまえばそれっきりだが、抗えるものには抗えねば。

ということで、快癒後の減量と筋トレをベッドの上で誓う週末の夕方であった。皆様もどうかご自愛を。

悔いのない人生なんてない

春は出会いと別れの季節だと人は言う。街では新しい出会いを喜び、旅立つ人の前途を祝う宴があちこちで繰り広げられている。出会いにせよ別れにせよ、人の未来に接することは楽しく嬉しいものだが、今生の別れには、できれば接したくないと思う。

 

高校の同級生が亡くなった。彼と最後に会ったのは、一昨年の同窓会兼忘年会の席。高校生の頃から明るくてクレバーだった彼は、大手広告代理店から独立し、プランナーとして業界で大活躍していた。そんな彼の、飾らず驕らず、それでいて自信に満ちた言葉が、今も耳に残っている。その年が明けて早々に病が見つかり、約1年にわたる闘病の末、彼は旅立ったそうだ。

 

彼の葬儀には、それはもう大勢の人々が集まっていた。式場に飾られた仕事仲間からのメッセージや弔辞は、彼がいかに全力で人生を生きていたかを語っていた。それだけに、今この歳で、幼い子を残して去ることは、仕事盛り半ばでの死そのこと以上に、彼にとってどんなに悔しいことであったろうかと思う。それでも、彼が家族に対しても、その他周りの人々に対しても、そして世の中に対しても、多くの素敵なものを遺したことは、本当に誇ってほしい。

 

前にもどこかで書いたけれど、私の父は53歳で亡くなった。自分の年齢がその没年まで10年を切ったとき、自分の残りの人生はあと10年を切ったつもりで生きていこう、日々後悔しないように生きていこうと誓ったものだけれど、彼ほど全力で生きた人生でも悔しさは残る。

某少年漫画に出てきた強敵みたいに、「一片の悔いなし!!」と言い切れる人生は、なかなか難しいのだ。願わくば少しでも後悔のタネが無くなるように、家族や周囲に少しでも良いものを遺せるように生きられたらいいなと改めて思う。肉体は滅んでも、人格を言葉や画像に変えて永遠に遺せるのが人間の特権だから。

 

彼の魂と彼の家族の幸せが、これからも生き続けることを祈って。

 

 

 

Hoaxes never dieなのか?

私の娘が13歳の誕生日を迎えた節目に、ついにスマートフォンデビューすることになった。

いまを生きる子どもたちにとって、スマートフォンはいまのところ欠かすことのできないツールであるし、正しい知識を持ってぜひ使いこなしてほしいとは思っているものの、一方でさまざまなリスクの入り口を秘めた存在であることもまた事実。

 

ネットデマのいなし方やらSNSとの付き合い方やら、語り合わなきゃならんことが山ほどあるなあ…と頭を痛めていた矢先、自分のFacebookに一本のシェアが流れ込んできた。

 

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ハーバード大学

図書館の壁に書いてある言葉が

熱い!

1. 今居眠りすれば、あなたは夢をみる。今学習すれば、あなたは夢が叶う。

Sleep now and a dream will come out; Study now and a dream will come true

2. あなたが無駄にした今日はどれだけの人が願っても叶わなかった未来である。

Today you wasted is tomorrow loser wanted.

3. 物事に取りかかるべき一番早い時は、あなたが「遅かった」と感じた瞬間である。

The earliest moment is when you think it's too late.

4. 今日やるほうが、明日やるよりも何倍も良い。

Better do it today than tomorrow.

5. 勉強の苦しみは一瞬のものだが、勉強しなかった苦しみは一生続く。

The pain of study is temporary; the pain of not study is lifelong.

6. 勉強するのに足りないのは時間ではない。努力だ。

You never lack time to study; you just lack the efforts.

7. 幸福には順位はないが、成功には順位がある。

There might not be a ranking of happiness but there is surely a
ranking of success.

8. 学習は人生の全てではないが、人生の一部として続くものである。

Studying is just one little part of your life; loosing it leads to
loosing the whole life.

9. 苦しみが避けられないのであれば、むしろそれを楽しめ。

Enjoy the pain if it's inevitable.

10. 人より早く起き、人より努力して、初めて成功の味を真に噛みしめる事ができる。

Waking up earlier and working out harder is the way to success.

11. 怠惰な人が成功する事は決してない、真に成功を収める者は徹底した自己管理と
忍耐力を備えた者である。

Nobody succeeds easily without complete self-control and strong perseverance.

12. 時間は、一瞬で過ぎていく。

Time passes by.

13. 今の涎は将来の涙となる。

Today's slaver will drain into tomorrow's tear.

14. 犬の様に学び、紳士の様に遊べ.

Study like a Dog; Play like a gentleman.

15. 今日歩くのを止めれば、明日からは走るしかない。

Stop walking today and you'll have to run tomorrow.

16.一番現実的な人は、自分の未来に投資する。

A true realist is one who invests in future.

17. 教育の優劣が収入の優劣。

Education equals to income.

18. 過ぎ去った今日は二度と帰ってこない。

Today never comes back.

19. 今この瞬間も相手は読書をして力を身につけている。

Even at this very moment your competitors keep reading.

20. 苦しんでこそはじめて進める。

No pain, No gain.

 

生きとったんかワレ!!! と思わず叫びそうになってしまった。

ご存知ない方のためにいちおうメモっておくと、これは2011年から2012年にかけて、当時のいわゆる「意識高い系」の人々の間で盛んに流布された記事だが、ネタ元は中国のネットコミュニティ発のつくり話で、2012年にはハーバード大学の公式サイトがそうした掲示物は学内に存在しないことを明言している。ちなみに、上の記事では特に言及がないが、トップに貼られている写真には当時、「ハーバード大学図書館、朝4時の風景」というキャプションが付けられていた。しかし、ハーバードの図書館は朝4時に開館していないそうだ。(ちゃんと確認したわけではないが、そもそもハーバードの図書館にこんな部屋ないよというツッコミもよく見かけた)

このあたりは、下記の記事にくわしい。

hagex.hatenadiary.jp

 

当時、上のような検証記事が公開されたり、大学当局が公式に否定したりしたあとも、「たとえデマであっても正しいことを言っているんだから良いじゃないか」といった反論をしばしば見かけた。

もちろん、こういう格言が人生の指針になる人もいるのだろう。そこは否定しない。ただ、個人的には学習者のセルフマネジメントのあり方として、また学問のあり方としてもあまり良いことが書いてあるとは思えないし、全体的に“他者との競争”が強く意識され、学習を食うか食われるかの社会を生き延びる術のように語っているこの“格言”、ハーバードをはじめ欧米の多くの大学が教育の基礎に置いているリベラルアーツの精神とあまりにかけ離れていないだろうか。そういう内容の文章を「ハーバードの」とパッケージングして流布することがいちばんの問題なのだ。

 

東日本大震災以来、ネットデマをサーチ・アンド・デストロイするのが生きがいのようになってしまった私。ときには「めんどくさい親父だと思われてるんだろうな〜」とわが身を振り返り、枕を涙で濡らすこともある。(後半は嘘)

 

しかし、ここはちょっとマジメに語らせてほしいのだけれど、デマには人の命を奪う力がある。関東大震災の混乱の中で起こった朝鮮人虐殺は言うに及ばず。東日本大震災のときだって、福島第一原発からの放射能の恐怖を煽るデマがなければ、被災地の人々が自らの命を断つ悲劇はいくらか防げたんではなかろうかと思う。

ハーバードのデマが人の命に関わるような事態を引き起こすとはあまり思わないけれど、学問に対する歪んだ知識の拡散が、無数の指摘をかいくぐって6年以上も生き続けていたという事実は率直に言って怖い。ウソとホントが混じり合う世界に一歩ずつ踏み出していく娘の未来を守るには微力すぎるかもしれないけれど、やっぱりツッコミは入れ続けていかなきゃと思い直した、東日本大震災から間もなく7年を迎えるある日の出来事であった。

 

 

とあるミュージシャンの引退報道に触れて思ったこと

そうですね、大変なこともあるけど、基本的にうちの雑誌って、人が不幸になる記事は載せないんですよ。“ナントカ砲”みたいに(笑)。その点では楽な仕事をさせてもらってると思いますよ。

 

去年の秋、ある大学の学生さんにインタビュー取材をさせてもらった。取材が終わった後の雑談中、金融系の会社から内定が出ているという彼から「雑誌の仕事って大変じゃないですか?」と尋ねられたとき、とっさに口に出たのが上の言葉だった。

 

実際この通りで、我ながらヌルい仕事をしてるなあと思いつつも、若い人の人生を幸せにする手伝いをしているという自負はある。

大学受験がうまくいかないことは決して人生の失敗を意味するものではないけれど、目標に向かって努力することや、それが功を奏して晴れて志望校の門をくぐることは、その人の未来への選択肢を増やすことにつながる。それを支える仕事に携わっていられることは、幸せなことであると思う。

 

自分が就活をしていた頃を振り返ると、とにかくマスコミ業界に潜り込みたくて、テレビ、新聞、出版と、業種もジャンルも問わず試験を受けまくっていた。件のナントカ砲の会社の門を叩いたこともある。

結果として、世間がイメージするところの「マスコミ」とは相当遠いところに腰を落ち着けたわけだが、罷り間違って自分がそんな週刊誌の業界に入っていたら、いま頃どうなっていたことだろう。想像したくもないが、自分の仕事とは何なのか、考えたりしているだろうか。

 

以前、フィギュアスケートの某トップ選手が未婚の母になることを認めるか否かというアンケートを件の雑誌が行ったときもどこかで書いたのだけれど、改めて思う。

他人の色恋や罪とは言えないほどの過ちを暴き、世間の憎悪を煽り、彼らの人生から選択肢を奪う仕事。たとえそれが金になるからといって、本当に社会にとって必要な仕事なのだろうか。それは業界だけではなく、社会全体に対しても問われるべきことだと思う。みなさん、嫌いな女ランキングとか、必要ですか?  家族でも友達でもない人の不倫、知る必要ありますか?

 

 

受験生、ドーンと行け!

今年もセンター試験がやってきた。

去年もこの時期に同じような記事を書いていたのだが、今年も新潟や北陸で大雪が降り続いている。昨日は信越線で、多数の受験生を含む乗客が車内に一晩閉じ込められたのだそうだ。

headlines.yahoo.co.jp

明日13日も雪が続くそうで、該当地域の受験生のみなさんは天気予報と試験会場からのお知らせに注意されたい。

万が一、交通機関の混乱で試験開始時間までに会場にたどり着けそうになかったとしても、決して慌てたり絶望したりしないこと。大学入試は、普通そういうことで不合格になったりしない。

大学入試センター:センター試験1月13日・14日交通機関が遅延・運休している場合はこちらで確認

落ち着いて自分の会場の状況を確認し、可能な限りの手段で会場に向かおう。

 

この日のために今まで頑張ってきたんだから、大丈夫。胸を張って、走り出せ!

佐渡島庸平さんのこと

昨日、小誌3月号の取材のために佐渡島庸平さんとお会いすることができた。

佐渡島さんといったらもう今さら説明の必要もない人だとは思うが、入社間もない講談社で『バガボンド』『ドラゴン桜』『働きマン』『宇宙兄弟』などの大ヒット作を次々に手がけたあと、「出版」のもつ新しい可能性にいち早く着目して、クリエイターエージェント会社「コルク」を立ち上げた人だ。

corkagency.com

お会いすることができた、といっても大半は、清水章弘さんによるインタビューを後ろで聞いていただけ。

それでも、自分よりはるかに若い佐渡島さんの口から放たれる言葉の力強さには、正直、圧倒された。世界を変えたいと本気で考え、動いている人の言葉にはこれほどの力があるのか、と感じた。

詳しい話はまだ書けないけれど、自分の将来を不安に感じている受験生諸君にとっても、きっと勇気を与えてくれる内容になると思う。 気になった方は、ぜひ来年2月5日発売の『螢雪時代』3月号を手にとってほしい。

 

余談だが、インタビュー後にはワクワクするようなお話もいただけた。この取材のきっかけを作ってくださった清水さんにも、本当に感謝している。

怒りをくれよ

螢雪時代1月号、好評発売中です。よろしくお願いします。

passnavi.evidus.com

 

 

昔から私のことを知っている人に聞かせたら驚かれるかもしれないが、あることがきっかけで3年ほど前から広島東洋カープのにわかファンをやっている。ファンになった途端にチームが25年ぶりのリーグ優勝、さらに翌年には連覇という幸運にも恵まれ、周りの人々の親切な指導もあって、最近ではシーズンオフもチームの動向をウォッチする毎日である。

こんな歳になるまで野球に興味が持てなかったのには色々と理由があるが、その一つに野球というスポーツそのものよりも一部のファンが苦手だった、ということがある。たとえば、贔屓のチームが負けたときや成績がふるわないとき、選手や監督のことを悪し様に罵る人であったり。

去年、感涙のリーグ制覇を果たしたカープだったが、日本シリーズでは日本ハムに敗れ、日本一を逃した。そして今年はクライマックスシリーズで3位から勝ち上がった横浜DeNAベイスターズに完敗し、日本シリーズに進出することもできなかった。このときとある飲食店でテレビ観戦していた私は、緒方監督や選手のことを「●ねばいいのに」くらいの勢いで罵るファンを目の当たりにしたのだった。

プロ野球選手という職業は、我々サラリーマンが想像できないほどハードなトレーニングと、ストイックな生活を基盤にして成り立っている。確かに、一介のサラリーマンが一生かかっても届かないほどの報酬をつかむチャンスは持っているけれど、一方でちょっとしたミスや不運がたたって、サラリーマンではありえない落差で報酬を失うリスクも抱えている。そんな過酷な世界を戦い抜いている選手や監督に対して、空調のきいた部屋でお好み焼きをツマミにビールを飲みながらふんぞり返っているだけの人間にやいのやいの言う資格があるかと思ってしまうのは、にわかファンゆえの甘さなのかもしれないが、やっぱりいくら悔しいからといって、他人の人格まで否定するような口汚いファンには、自分はなってはいけないと思うのだ。

 

で、本題はカープではない。

 

プロ野球選手が受けるバッシングとは比較にもならないが、出版に限らず、ものをつくって世に出す仕事をしていれば、自分たちの成果物に対して多かれ少なかれ、批判や苦情を投げつけられることからは避けられない。

いま、ソーシャルメディアがすっかり普及した世の中では、それはよりダイレクトに、そしてより激しい形で、作り手の元に叩きつけられるようになっている。

iPhoneiPadでアプリを使っている人なら、App Storeでのレビューコメントの荒れっぷりを一度は見たことがあるだろう。クソ、ゴミ、詐欺―無料アプリにすら大量に投げつけられる罵詈雑言の数々が、多くの開発者の意欲を損なっているという話も聞く。

 

小誌は発行部数からしAppleのアプリほどの影響力はないから、これに比べればずっと平和なものだ。それでも、ときおりネット書店などに書き込まれるレビューに感情がざわつくことはある。

もし内容に誤りがあれば率直に謝罪し、再発防止策をとる。読みづらい・使いづらい点があれば改善策を検討する。当たり前の話だ。しかし、たとえば来年の入試の傾向分析や難易動向、学習法の指南など、小誌の柱となっている記事には、編集側と読者側との間に“見解の相違”が生じることは避けられない。そのことをもって、わが編集部員たちが全力で、自身の存在を賭けてつくりあげた成果物をゴミ呼ばわりされることには、どうにも心の中で折り合いがつけられない。

余談だが、そういう経験があるからこそ、仕事に真摯に向き合っている野球選手を罵倒する気にはならないのだ。

 

要するに憤懣やるかたないという話なのだが、ただ怒っていても仕方がない。もうこれ以上何も言わせまい、という決意に怒りを変え、怒りを前に進むエネルギーに変えて、我々の仕事をどんどん高めていくしかないと思っている。

そうして我々がいくらがんばったところで、罵詈雑言が止むわけではない。ただ私は、それでもかまわないと思う。匿名の壁の向こうに顔を隠し、何だかよくわからない根拠を基に我々を糾弾する相手と、確固たるデータに根差し、自らの存在を賭けて成果を世に問っている我々と、どちらに理があるかという話だ。言いたければ、どんどん汚い言葉を投げてくればいい。それを糧にして、こちらは前に進むだけだ。

 

記事のタイトルは、GLIM SPANKYの曲名からお借りした。

www.youtube.com

 

ちょっと熱くなってしまったけれど、このへんで。